社 会

人権尊重への取組み

矢作建設グループでは、2007年に「行動規範」を制定し、その中で「人権尊重」を掲げております。
2024年4月、人権を尊重する企業の責任を果たしていくため「矢作建設グループ人権方針」を策定しました。
本方針は、国際連合の「ビジネスと人権に関する指導原則」をはじめとする国際規範に則って定め、当社取締役会にて策定したものです。
本方針を事業活動の基本的な姿勢とし、人権を尊重する取組みを進めてまいります。

矢作建設グループ人権方針

矢作建設工業株式会社およびその子会社(以下「当社グループ」という。)では、役員、従業員ならびに会社の業務に従事する全ての者(以下「役職員」という。)が、個人として行動するうえで遵守すべき基本事項を定め、法令遵守はもとより企業理念の実践を通じて会社が社会から信頼される企業となることを目的に「行動規範」を制定し、そのなかで「人権尊重」を掲げております。
当社グループは、全ての役職員がお互いの多様性を認め合い、事業に関わる全ての人の人権を尊重します。

1.人権尊重に関する国際規範の尊重、法令の遵守

当社グループは、国連の「国際人権章典」、国際労働機関(ILO)の「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」などの国際的な人権規範を支持、尊重します。また、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」の考え方に従い、人権尊重の取組みを進めます。
企業活動を行う国や地域における人権関連の法令等を遵守し、国や地域の人権関連の法令等と国際的な規範の間に矛盾がある場合には、国際規範を尊重するための方法を追求します。

2.適用範囲

本方針は、当社グループの全ての役職員に適用します。
また、事業に関連するサプライヤー、ビジネスパートナー、その他の関係者に対して本方針への支持、遵守を期待します。

3.事業活動を通じた人権の尊重

当社グループは、事業活動を通じて起こり得る人権への負の影響を評価し、人権尊重の取組みを推進していきます。
当社グループでは、労働災害や事故を防止し、安全で衛生的かつ健康的な労働環境を提供するとともに、労働時間の適正な管理と適切な賃金の支払いを通じて適正な労働条件の整備に努めます。
また、個人の基本的人権、多様性を尊重し、人種、民族、国籍、宗教、性別、性的指向、性自認、年齢、社会的身分、障がいや疾病の有無、身体的特徴などを理由としたあらゆる差別、ハラスメント、プライバシー侵害の禁止と外国人労働者の人権に配慮するとともに、結社の自由と団体交渉権を尊重します。
加えて、事業活動が地域社会の人々に与える影響に配慮し、地域社会との共生に努めます。

4.人権に関するガバナンス体制

人権に関する取組みについては、取締役会の監督指揮のもと設置された「CSR/ESG委員会」が、サステナビリティの重要課題の一つとして本方針に基づき取組みを実施していきます。

5.人権デュー・ディリジェンスの実施

当社グループは、人権尊重の責任を果たすため、人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築し、これを継続的に実施していきます。
人権デュー・ディリジェンスを通じて、事業活動における人権への負の影響を特定し、防止、軽減に努めます。

6.是正・救済

当社グループが人権への負の影響を引き起こした場合、加担したことが明らかになった場合には、適切な手段を通じて、その是正・救済に取組みます。
また、当社グループの事業に関連するサプライヤー、ビジネスパートナー、その他の関係者が人権に対する負の影響を引き起こしている場合には、その是正・救済を求め、協力しながら改善に努めます。

7.教育・研修

当社グループは、本方針が事業活動全体に定着するように、全ての役職員が本方針について十分な理解が得られるよう、適切な教育・研修を行っていきます。

8.ステークホルダーとの対話、協議

当社グループは、人権への潜在的および実際の負の影響に対応するため、関連するステークホルダーとの対話や協議を行います。

9.情報の開示

当社グループは、本方針に基づく人権尊重の取組みについて、ウェブサイト等で情報開示を行います。

ガバナンス体制

人権については、取締役会の監督・指揮のもと設置されたCSR/ESG委員会が中心となり、その傘下のSDGs部会が取組みを推進しています。

SDGs部会
SDGsへの取組みを全体的に推進する
環境管理委員会
環境面について現業部門の管理・監督機能を担う
人事部会
人事面での賞罰に関する検討を担う
内部統制部会
リスクマネジメント及び内部統制の構築・運用を全社的に推進する
ガバナンス体制図

人権デュー・ディリジェンスの実施

当社グループでは、人権方針に基づき、人権デュー・ディリジェンスを実施しています。2024年4月には、当社の事業全般を対象とし、以下の図のプロセスに則って、事業活動を通じて引き起こされ得る人権への負の影響の特定・評価を実施し、当社グループが優先的に取組むべき人権課題を特定しました。

人権デュー・ディリジェンスのステップおよび人権への負の影響の特定・評価のプロセス

人権デュー・ディリジェンス図

当社グループが事業活動を通じて引き起こし得る人権への負の影響を特定・評価するために「1.重大な事業領域の特定」、「2.負の影響の発生過程の特定」、「3.負の影響の優先順位付け」を行いました。

人権への負の影響の特定・評価

1.重大な事業領域の特定

特定の事業領域のみを対象とするのではなく、当社グループの事業である建築事業、土木事業、不動産事業のすべてを対象として想定される人権課題を洗い出しました。

2.負の影響の発生過程の特定

洗い出された人権課題に関連するステークホルダー(顧客、役職員、取引先、地域社会の4者)を整理したうえで、当社グループの事業活動においてどのような人権課題が起こり得るかを整理しました。なお、整理に当たっては社内の関連部門へのヒアリングを行い、幅広い意見を取り入れました。

3.負の影響の優先順位付け

整理した各人権課題を「深刻度(人権への負の影響の深刻さ)」および「発生可能性(人権への負の影響が顕在化する可能性)」の2軸に沿って評価しました。 評価の結果、当社グループが優先的に取組むべき人権課題を以下の通り特定しました。当社グループではこれらの課題について、人権への負の影響の防止・軽減に向けた対策を進めています。

当社が優先して取組む人権課題

① 労働安全衛生(役職員、取引先)
安全で衛生的かつ健康的な労働環境を提供し、労働災害や事故の防止に努める。
② 適正な労働時間と賃金(役職員、取引先)
労働時間の適正な管理、適切な賃金の支払いにより、適正な労働条件の整備に努める。
③ 差別、ハラスメントの禁止(顧客、役職員、取引先、地域社会)
個個人の基本的人権、多様性を尊重し、人種、民族、国籍、宗教、性別、性的指向、性自認、年齢、社会的身分、障がいや疾病の有無、身体的特徴などを理由とした差別、ハラスメント、プライバー侵害を禁止する。
④ 外国人労働者の権利(役職員、取引先)
外国人労働者の人権に関し、処遇等適切な配慮を行う。
⑤ 地域社会への影響(顧客、地域社会)
事業活動が地域社会の人々に与える影響に配慮し、地域社会との共生に努める。

※括弧内は影響を被る可能性のあるステークホルダー。②~⑤についても同様。

人権への負の影響の防止・軽減

当社グループが優先的に取組むべき5つの人権課題については、下表の通り各種の取組みを行っています。

優先的に取組むべき
人権課題
負の影響の防止・軽減への取組み
① 労働安全衛生
  • 健康管理強化のため、年次検診費用補助制度の導入、ストレスチェックと産業医面談の実施、メンタルヘルス相談窓口の設置、特定疾病予防の啓発セミナーの実施
  • 安全衛生マネジメントシステム(矢作コスモス)に基づく安全計画作成、定期的な現場パトロール、安全衛生委員会の実施およびオンライン安全教育を通じて総合的な安全衛生管理体制を構築
  • 快適な職場環境の維持に努め、定期的なオフィス環境測定を実施
② 適正な労働時間と賃金
  • 労働時間の適正化に向けて、就業管理システムによる就業時間管理、勤務間インターバル制度の実施
  • 柔軟な勤務体系(時短勤務・時差出勤・半日有給休暇)、育児・介護支援の制度を導入
③差別、ハラスメントの禁止
  • ハラスメント防止のため、役職者教育、全社員向け定期研修を実施
  • ハラスメント相談窓口を設置
④外国人労働者の権利
  • 自社・グループ会社にて定める賃金規程や評価制度等に基づき、外国籍職員と日本人職員が同一条件の下で就労
⑤地域社会への影響
  • 現場環境パトロールと環境マネジメントシステムを通じて環境負荷低減の取組みを実施
  • 地域環境保全活動として河川清掃や植樹活動を実施
  • 社会貢献活動として献血支援、障害者福祉施設支援、オフィス周辺清掃活動を実施

当社グループの取組みの詳細については、以下のページを併せてご覧ください。

また、当社グループでは、人権尊重を推進するための取組みとして、職場のハラスメント全般(パワハラ、セクハラなど)についての研修やパワハラ・パタハラ防止研修、ならびにコンプライアンス研修を実施しています。

加えて、当社グループでは、取引先を含めたサプライチェーン全体を盤石なものにすることが重要との認識のもと、調達活動において当社が遵守すべき事項を定めた「調達方針」および、取引先の皆様へ実践を求める事項を定めた「調達ガイドライン」を策定し、サプライヤーに対してはその遵守を求めています。それぞれの詳細は以下の通りです。

救済メカニズム

当社グループの内部通報制度である「矢作建設グループ企業倫理ホットライン」では、人権に関する相談・通報も受け付けています。本ホットラインでは、監査室が所管する社内窓口と、専門業者を活用した外部窓口を設けています。矢作建設グループ企業倫理ホットラインについては、下記を併せてご覧ください。

ステークホルダーとの対話

当社グループは、当社の協力会社組織である「作友会」との対話を定期的に行っています。具体的には、定期総会や理事会などにおいて安全や品質に関する事項・事例を発表し、各社からの要望や提言の受付や、安全に関する各種講習会の実施など、といった取組みを行っています。

作友会の活動については、こちらを併せてご覧ください。