外部作業のみで建築物の耐震性能を飛躍的に向上させることができる鉄筋コンクリート建物および鉄骨鉄筋コンクリート建物向けの耐震補強工法です。ブレースが無く出入り口や採光を妨げないため、集合住宅等の耐震補強に適しています。あと施工アンカーの代わりにディスクシアキ-※を用いた場合、低騒音・低振動での施工が可能です。
※ ディスクシアキー:飛島建設 ㈱、㈱ 大本組、サンコーテクノ ㈱が、(一社)建築研究振興協会で技術性能評価を取得したディスクと
アンカーボルトを併用した耐震補強用の接合材
(一財)日本建築総合試験所 建築技術性能証明 19-02号
特長
- 1.建物を使用したまま耐震補強
- 屋内作業が無いため、引越しや休業の必要がありません。
- 2.建物への出入、採光を妨げない
- ブレースが無いため、出入口を塞いだり採光を妨げることはありません。
- 3.外観デザインを損ねない
- タイル張りや吹付仕上げなどが可能であるため、デザインの自由度が高まります。
- 4.低騒音・低振動の施工が可能
- ディスクシアキーを用いた場合、あと施工アンカーと比べて目荒し作業を省略でき、打設本数も減るため、低騒音・低振動の施工が可能です。
- 5.メンテナンスが容易
- 表面がコンクリートのため、錆の発生もなくメンテナンスが容易です。
- 6.トータルコストの削減
- 外壁やサッシなどの撤去・復旧・内部工事が一切ありません。工事に伴う移設等の費用も削減できます。
工法概要
スマートピタ工法の構造
既存建物の外側の柱および梁に、あと施工アンカーを一定ピッチで打設。その後、アンカーを介して内蔵鉄骨およびコンクリート脱落防止用の割裂防止筋を取り付け、普通コンクリートを打設することにより、既存建物と一体化して耐震性能を向上させる工法です。
低騒音・低振動の施工に対応
あと施工アンカーの代わりにディスクシアキーを用いた場合、接合面の目荒し作業の省略やアンカー本数の削減(あと施工アンカーの約1/2~1/3本)により、低騒音・低振動の施工が可能です。
施工手順

1.仕上げ材除去・目荒し
接合面のモルタルやタイル等の仕上げ材を除去した後、目荒らしを行いコンクリート表面に凹凸を付けます。(ディスクシアキーを用いる場合、目荒らしは行いません)
※以降の使用写真は作業イメージです

2.アンカー打設
既存躯体と内蔵鉄骨とをつなぎ合わせるあとあと施工アンカーまたはディスクシアキーを、所定の位置に打設します。

3.内蔵鉄骨・割裂防止筋取付け
内臓鉄骨の周囲に鉄筋フープを一定間隔で配します。

4.内蔵鉄骨建て方
地組した内蔵鉄骨の各ピースをクレーンで吊り込み、あと施工アンカーまたはディスクシアキーに取付け接合します。

5.内蔵鉄骨建て方
内臓鉄骨のピース同士をボルトで接合し、接合部に鉄筋を配していきます。

6.型枠工事
コンクリートを打設するための型枠を建て込みます。

7.コンクリート打設
型枠にコンクリートを流し込みます。

8.仕上げ
コンクリートが固まったら、吹付けなど最終仕上げを施していきます。