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平成15年度 創立記念式典挨拶

2003/5

本日創立54周年の記念日にあたって諸表彰を受けられました皆様方にまずお祝いを申し上げたいと思います。

さて建設業を取り巻く環境は依然として不透明でありますが、考えてみますとこれは何も建設業だけに限った事ではなく、今や日本の経済全体について言えることではないかと思います。しかし、例えばトヨタを始めとする国際競争力の強い企業の経営者の立場でその外部環境を眺めてみれば、必ずしもそれは不透明とは言えないでしょう。何故ならば彼らにとってもっとも重要な外部とは顧客のことだからです。

前にも申し上げたことがありますが、顧客とは我々売り手とは異なる論理を持つ他者のことです。しかしこの論理は決して我々の理解を拒んでいる訳ではないのです。それどころかそれは自らが理解されることを強く望んでいるとさえ言えるでしょう。にもかかわらず通常我々は異質な他者を理解しません。そうであるならば問題は他者の側にあるのではなく、むしろ我々の側にあると言うべきです。つまり本当は我々が異質なものを理解したくないのです。

しかし現代の日本が直面するグローバリゼイションは、もはやそのような甘えを我々に許さないところにまで来てしまいました。その事に最初に気がついたのが、早くから国際競争に直面しているトヨタのような企業群であったと言えます。そして今、建設業の民間部門にも遅ればせながらグローバリゼイションの波が押しよせて来たと言えるでしょう。我々の顧客がグローバリゼイションの波に洗われている以上それは必然の事であり、その結果当社がデザインCという理念にたどりついたのも同じく必然だったのです。

ところで日本の公的部門支出はGDPの1/4を占めていますが、これを一つの巨大な企業と考えると、国民はその企業から様々なサービスを税金という対価で購入する顧客だと言えます。当然この企業も、顧客を異質な他者として理解しない限り、衰退へと向かわざるを得ません。私はいずれ間違いなく日本の公的部門も、グローバル化すると確信しております。何故ならばGDPの残りの3/4を占める民間部門のグローバル化は最早止めようが無く、それは必然的に公的部門に波及せざるを得ないからです。そうなった時、当社の大きな柱である公共事業もデザインCを目指すものとならざるを得ないでしょう。勿論、これは諸制度の大変革を伴い、その前後は今よりも厳しい淘汰の嵐が建設業を襲うに違いありません。しかし我が社はこれに耐えて生きのび、来たるべき公共事業のデザインCにチャレンジします。その為にも今、我社が当事者能力を持って推進できるすべての諸施策を確実に成功させねばならないのです。具体的に申し上げますと民間のデザインCに付け加えて、今年度は特にピタコラム事業の集中特化を図ります。その為にこの6月を目途にピタコラム専業の子会社を設立し、3年後には受注30億を目指します。このようにして日本の公的部門のグローバル化に伴なって予想される様々な混乱を、出来る限りスムーズに乗り切ろうというのが当面の我社の経営方針です。私は日本の未来について悲観しておりません。どうか皆さんも私を信じて、一緒に未来を切り開いていこうではありませんか。

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